咳や頭痛などありふれた症状の中にも危険な病気がかくれていることがあります。自己判断をしないで早めにご相談下さい。

 

■日常生活でよくみられる症状・病気でお困りの方へ

咳(せき):危険な咳を発見するポイント
“かぜ”の場合咽頭・喉頭炎の刺激により咳が誘発され、多くは2週間以内に治まります。2週間以上続く頑固な咳を“慢性の咳”と称し、原因として多くの病気があります。時に、重大な病気が隠れていることもあります。心当たりの方は最寄りの医療機関に相談されることをおすすめします。

頭痛:危険な頭痛を発見するポイント
  頭痛はいろいろな原因で起ります。代表的なものが片頭痛(血管性頭痛)と緊張型頭痛でこの両者で9割以上を占めています。
 しかし、頭痛の中にはこれら以外に放置しておくと危険なものもあり、早期に診断をつけることが重要です。くも膜下出血によるものや脳腫瘍によるものなどがその代表的なものです。日頃、頭痛になったことがない場合に突然頭痛が起こった場合や、頭痛がよく起こる人でも、いつもと違う頭痛の場合は早期にかかりつけ医に相談し精密検査を受けれることをおすすめします。

■頭痛について

 頭痛はいろいろな原因で起ります。代表的なものが片頭痛(血管性頭痛)と緊張型頭痛でこの両者で9割以上を占めています。
 しかし、頭痛の中にはこれら以外に放置しておくと危険なものもあり、早期に診断をつけることが重要です。くも膜下出血によるものや脳腫瘍によるものなどがその代表的なものです。日頃、頭痛になったことがない場合に突然頭痛が起こった場合や、頭痛がよく起こる人でも、いつもと違う頭痛の場合は早期にかかりつけ医に相談し精密検査を受けれることをおすすめします。

1.片頭痛(血管性頭痛)
片頭痛ではズキン、ズキンと拍動性の頭痛が起こる

片頭痛(へんずつう)は全人口の5〜10%の方に見られほどよく見られる頭痛です。片頭痛は体質的なもので、頭痛は発作性に起り、一旦起れば痛みは数時間続きます。片頭痛の痛みの原因は、頭の表面を走っている動脈がまず収縮してその後に反動でひろがって、その壁がひっぱられて痛むことによります。そのため、頭痛の性質はズキン、ズキンと脈に一致した拍動性の頭痛であり、発作中に、しばしば嘔吐を伴います。片頭痛は女性に多い病気で、しばしば遺伝傾向が見られます。典型的な片頭痛の発作では、頭痛が起こる前に視キラキラと輝く青白い物が見えたり、そのため見ているものが欠けて見えたりする予兆があり、これに続いてズキン、ズキンと脈を打ったような頭痛が起こり始め、頭痛がひどくなった頃に吐き気や嘔吐がみられます。片頭痛発作には、一般の頭痛薬は効果が少なく、ひろがった動脈を元に戻す薬が特効薬となります。このお薬を飲むポイントとしては、前ぶれ、すなわち頭痛の起こりかけの時期に飲まないといけません。一般には頭痛が起こってからでは、この薬の効果も少なくなりますが最近頭痛が出てからの服用でも効果があるトリプタン系の特効薬が登場して効果は随分あがっています。

2.緊張型頭痛
緊張型頭痛は持続性のしめつけられるような痛みが起こるのが特徴

 緊張型頭痛とは、かって筋緊張性頭痛とも呼ばれ、過労や精神的な緊張、あるいは何らかのストレスなどが加わって、首や頭の筋肉がこわばって収縮(こった状態)するために起ります。とくに僧帽筋(そうぼうきん)とよばれる頭から肩にかけて存在する一枚の大きな筋肉がこった場合にみられます。僧帽筋のうち肩の周囲がこわばった場合は「肩こり」として自覚されますが、頭の部分の筋肉がこわばった場合は「頭痛」として現れます。つまり筋緊型頭痛は、いわば「頭こり」とも言える状態なのです。例えば「借金で頭が痛い」と言うような場合の頭痛がこれにあたります。また、このタイプの頭痛は一日中パソコンを使うなど、長時間うつむいた姿勢で仕事や勉強をする人によくみられます。うつむいていると首の筋肉が収縮して固くなり、その結果、筋肉の中の血液の流れが悪くなって、頭の後から痛みが始ります。特に頭の重さの割に首が細長い方では、頭をささえる首の後の筋肉に常に負担がかかりやすいので、このタイプの頭痛がしばしば起こります。筋緊型頭痛では持続性のしめつけられるような痛みが起こるのが特徴です。この頭痛を治すには過労を避け心身をリラックスさせることが大切です。併せて筋肉のこりをとる「お薬」を飲んだり、理学療法を行なうと痛みはずいぶん和らぎます。

3.くも膜下出血の頭痛
危険な頭痛であるくも膜下出血は、脳の動脈に動脈瘤(どうみゃくりゅう)と言う血管のコブ(小さな風せんのようなもの)が出来て、これが破裂して頭の中に出血することによって起こります。くも膜下出血の頭痛の特徴は、突然に起こることです。すなわちくも膜下出血を起こされた方に聞いてみますと、例えば朝9時に急に激しい頭痛が起こったなどと、常に頭痛の起こった時間がはっきりとしています。すなわち頭痛が次第に痛くなったなどと言うのは、くも膜下出血ではありません。なお、くも膜下出血でひどい発作の際には、突然、意識を失って倒れ、昏睡状態となってしまうこともあります。くも膜下出血は放っておきますと、命にかかわります。すぐに専門医の診察を受けることが大切です。夜中に起こっても、朝まで待ってからなどと悠長なことを言っていてはいけません。

4.その他の頭痛
 群発頭痛(ぐんぱつずつう)と言う頭痛があります。これは中年の男性に多い頭痛で、夜、寝てから1から1時間半くらいたってからの寝入りばなの頃に、目から前頭部にかけての片側の激しい痛みが起こります。痛みと同時に顔が赤らんだり、涙や鼻汁が出たりと言った自律神経症状を伴うのが特徴のひとつです。発作自体は1時間位と短いのですが、2から3週間の間は毎晩起こる特徴があり群発と言う名がついています。通常、1、2ケ月の間、群発し多くの場合、発作は2日に1回から、多い時は1日に数回、頭痛発作が出現する。ほとんどの方では、群発発作は年に1回程度のことが多い。群発頭痛の痛みは片頭痛にくらべはるかに強く、眼窩部、前頭部、側頭部に生じ耐えられないほどの激烈な痛みで、刺されるよう、えぐられるよう、引き裂かれるよう、焼けつくようなどと表現され、それで夜になると寝るのが怖いと訴える方もあるぐらいです。そして発作が起こるとあまりの痛みのため、じっとしていられず歩き回るか、うめき声をたてたり、時には痛みに耐えかねて、大声で叫び出すほとになることも多い。この群発頭痛は20から30歳第に発症することが多く、70から93%は男性にみられます。なお、群発頭痛の50から70%は睡眠中に出現し、特に午前5時から8時頃に多いとも言われています。そして群発頭痛の痛みは飲酒で誘発されやすいと言われていますので、群発頭痛の方では控えて頂く必要があります。なお発作の際の痛みを押さえるのに、片頭痛の特効薬でも効果の少ないことが多く、発作時には酸素吸入が有効であると言われています。

■咳:危険な咳を発見する

“かぜ”の場合咽頭・喉頭炎の刺激により咳が誘発され、多くは2週間以内に治まります。2週間以上続く頑固な咳を“慢性の咳”と称し、原因として多くの病気があります。時に、重大な病気が隠れていることもあります。心当たりの方は最寄りの医療機関に相談されることをおすすめします。

 長く続く咳(せき)の原因として、気管支喘息(ぜんそく)が有名です。気管支喘息は小児時に発症する方が多いのですが、成人になってからも突然発症する場合も多く注意が必要です。
 また、かぜにかかった後に咳だけが止まらずに何週間も続く方が増えております。このような方はかぜを契機にアレルギーのスイッチが入ってしまい、かぜ自体が治った後も咳が続くため通常の咳止めではなかなか止まりません。抗アレルギー薬の内服とステロイド吸入(ステロイドの内服とは違い副作用は気にしなくても大丈夫です。また自宅、職場等で簡単に使用できます。)を短期間行うことで8割の方がよくなります。

1.かぜのあとに咳だけ止まらない場合
(1)〜(3)がありますが実際どれかまぎらわしい症例も少なくありません。治療法も共通のため外来では抗ヒスタミン剤+吸入ステロイド剤の短期使用でまず試してみます。

(1)アトピー咳嗽 
 もともとアレルギー性鼻炎等のアレルギー体質のある方が、かぜをきっかけにして、かぜ自体が治った後も、アレルギー性の炎症が残り、そこから化学物質(ヒスタミン・ロイコトリエンなど)が放出され、咳が続く病態です。
(2) かぜ症候群後の長く続く咳
 かぜを契機に喉のところにある咳反射を生じる部位が過敏になり、タキキニンという物質(赤唐辛子の成分であるカプサイシンによって放出されます)を少しの刺激で放出してしまう状況です。抗ヒスタミン剤+吸入ステロイド剤以外に麦門冬湯という漢方薬がとても効くことがあります。
(3)喉頭アレルギー
 長期にわたるセキと咽喉頭異常感(イガイガ感・かゆみ・チクチク感など)が主症状で、急性咽頭炎の所見がなく、咳止めに反応しないのが特徴です。

2.咳喘息
 ふつうの喘息と異なり、ゼーゼー・ヒューヒューという特徴的な音はないのですが、咳発作を特徴とし、喘息の方と同様に気管支収縮物質に過敏な状況です。最近喘息の初期とも考えられています。アトピー咳と見分けが難しい場合もすくなくありません。抗ヒスタミン剤+吸入ステロイド剤も有効ですがそれ以外に気管支拡張薬がよく効きます。

3.その他 心因性・逆流性食道炎・気管支結核・肺癌・間質性肺炎などがあげられます。


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